ハコダテ人として考える窓のこと 

ハコダテ人として考える窓のこと

わたしは網走生まれのハコダテ人で函館の入船町の記憶が天然カラーで蘇るところから始まる。
生まれた町 網走の記憶は全くない…ので私は自分をハコダテ人と思っている。

函館にはミントグリーンやサックス、ピンクのペンキで彩られた建物がたくさんある。

そんな中で私の幼稚園から高校まで育った実家の隣の湯の川幼稚園の建物は白かった。破風板は青のトタン(ガルバニウム)で、この湯の川幼稚園は湯の川温泉の近くにあるが住所は函館市駒場町である。私の実家もいまだ駒場町に存在しているし、これまた家の色はモルタル仕上げの白いペンキが塗ってある。作った大工と父のセンスが無いので当時の流行りだったと思われる、レンガ調のタイルを玄関廻りに配してある…そして引違いのアルミの玄関でとにかく寒い…

湯の川幼稚園(カトリック教会)と実家は美しい建物ではないので学生時代の私は路面電車に乗り函館西部地区へと美しい建物を観にでかけた…函館西部地区は歴史が止まっているかのような場所が今でもたくさんある。

遺愛幼稚園もかなり古い建物で、この建物は私の建築の原点になっている。薄いピンク色。基礎幅木が味のあるレンガをおごっている。白いペンキを塗った窓枠をたくさん配置して赤の屋根と桜色が品よくたたずむ様は素晴らしい…今は離婚していて誰も住んではいない長女の家は遺愛幼稚園へのオマージュだった…

レンガのアップの写真は私の長女の為にアートした作り物のレンガである…函館はレンガの傑作建築物の宝庫だ。東京駅や小樽のレンガも素晴らしいのだが函館の古いレンガ建築群は圧巻である。

【ともえ座のいえ】の本社は群馬県の高崎市にあるのだが群馬県には名湯 草津温泉がある。草津町は標高が1223mあり冬の寒さは尋常ではない。2014年にシニアのプロ・ゴルファーの青木民也さんの家の建て替えをさせていただいた。住友不動産の【新築そっくりさん】を検討していたらしいが2800万円以上もする、基礎を新しくしないその建物の仕様と見積りと図面を見て『わッ…これは犯罪だな…ひどい』と思い。暖かい家のご提案をした。ガレージ付きで2500万円(当時の5%の税込み)で全ての窓を当時YKKが新発売したAPW430というトリプルサッシを採用するガレージ付きの家はとても暖かく、青木さんいわく『草津で石油ストーブ無しで暮らせる家はうちだけだと思う』と喜んでくれている。

現在建築中の【ともえ座のいえ】では北側には、このトリプルガラスと樹脂サッシが標準仕様になっている。高崎や前橋、伊勢崎、太田では全窓トリプルガラスはオーバー・スペックだと思うので、【ともえ座のいえ】の体感モデルハウスとショールームは日当たりの良い場所は樹脂サッシとペアガラスと断熱フィルムの組み合わせにしているが、躯体の断熱や遮熱も十分なスペックなので本当に暖かい。

函館の家というか北海道の家は昔は二重になっていた…これも生活の知恵なのだろう…

写真は前橋市の近藤様の引渡しの風景だが嬉しくて笑っている奥様の後ろに立つイケメンがYKK AP社の若井氏でハンサムなご主人の隣の青年はYKKの師尾君である。お二人とも転勤してしまっているが、彼らに心から感謝の言葉を述べたい…今、原稿を書きながら彼らのことを思い出したら涙があふれてきた…

若井氏は私にYKK社の商品を目を輝かせて語ってくれた。私の胸には今でも彼の言葉がささっている。APW430は関東で使うのは初めてくらいの話しだったらしく草津の青木邸に採用すべく彼は奔走してくれた…搬入の日も、私と大工さんだけだと取り付けができないと判断して師尾君を連れて草津まで手伝いに来てくれた…草津の標高でガラスにひびが入るというアクシデントを経て青木邸は完成した。

『あたたかい家を提供したい』ハコダテ人だった寒がりで暑がりの私の理念でもある。基礎・躯体・外壁・断熱材・屋根・窓・玄関ドア..どれが欠けてもいけない。【ともえ座のいえ】の歴史の中でYKK AP社の若井氏の業績は大きい。現在は東京で頑張っていることだろう。

YKK AP社はナイスガイぞろいだ。写真は今年5月の東吾妻の狩野様のお引渡しの写真だがメガネをかけている男性はYKKAP社の森本部長さんだ。彼も愛社精神のある素晴らしい方で一緒に家を作り上げていく仲間にふさわしい人物だ。千葉県市川市から単身赴任の森本部長にはこれからも大いに頼り、共に高性能住宅製作へ邁進していこう…

若井くん、師尾くん…本当にお疲れ様でした。貴方たちとつくった、たくさんの家は今も輝いていますよ…

窓を考える…二重窓で生活してきたハコダテ人の私が高性能樹脂サッシとトリプルガラスの家で快適に暮らしている…素敵な話しじゃないか…

2018.7.23 拓庵