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『LIEBE HAUS~愛のある家』 契約から着工までのおはなし

 

 

『ドイツのようにしてほしいんです』..カウンター越しに私に語りかけているのは芯の強そうな女性社長である

私の頭の中はドイツの地図がぼんやり浮かんで形にならない前に消えた…

数日後、私は夏休暇で訪問予定だったマサチューセッツ工科大学、ハーバード大学訪問やアメリカ東海岸の美術館巡りの旅をキャンセルした。

そして2017年の8月ベルリンから南下するミュンヘンまでの旅をしていた。

『進撃の巨人』の作者である諌山創は何故にドイツをイメージしてあの独創的な世界を考えたのだろうか….特にアニメ版制作会社のWIT STUDIO(ウィット・スタジオ)の描く背景がしっかりドイツや中欧を連想させる。日本にはあまりない6寸以上の勾配の瓦の切り妻の屋根の集合集落が暖色だけでなく、くすんだパステルカラーの壁で構成されている。

2017年の春の日の午後『ドイツのようにしてほしいんです』と言われた日から1年以上過ぎた頃に『LIEBE  HAUS』建築地が決まった。高崎市上佐野町という地名で、ともえ座のいえのモデルハウス・ショールームと同じ町内である。巴座本社からも歩いて10分ちょっとの距離である。

偶然にも妻の叔父の会社三光精機の跡地で、妻の祖母も住んでいたことがあり私も何度も足を運んだことがある場所で運命を感じる….その三光精機の跡地を紹介してくれたのは岩崎君。私はツトムちゃんと呼んでいる元サッカー選手で、私のかつて手掛けていたアパレルをたくさん買ってくれていた下仁田出身の親孝行息子であったのも強い縁であろう….彼はこの土地の売買を担当後不動産の仕事を辞めた….私に『LIEBE HAUS』の土地を紹介するために神様が使わせてくれたのか….

『LIEBE  HAUS~愛のある家』とは重度障がい者サービス付き住宅である。

木造ツーバイフォー構造で建てる二階建ての『LIEBE  HAUS』は120坪強の延床面積なのだが当初デザインしていた切り妻の瓦屋根はトラス構造で建築する計画だったが紆余曲折あり….太陽光発電を考慮した結果、南面の屋根が前のマンションの陰になり発電効率が悪くなると考え片流れ屋根に変更する。日陰をつくるマンションは黄色でそこは利用させていただく。ドイツのコンセプトなので近隣の建物に色があるのはうれしい。

私に『LIEBE  HAUS』を託してくれる女性社長はオレンジ色が好きなので彼女の好みを採用したいところだがデンケルスビュールやローデンブルクの街並みにあるブラウンを混ぜたオレンジ色の壁に濃い緑色の玄関を配して、外壁の窓枠でドイツらしさを演出したいところだ….補助金を受けない案件なので予算が無い。はなから予算があるなら大会社に依頼できる。予算が無いなりにいいものがほしいから巴座に頼んでくるのだと意気に感じて手掛けよう。

そして2018年12月12日 巴座ホームアンドピクチャー株式会社と株式会社ファミリーハンズは『LIEBE  HAUS~愛のある家』の工事請負契約を迎える。

2017年8月 私は妻と6泊8日のドイツの旅をした。太陽光パネルはロマンチック街道も席巻していた。ドイツ人は環境に敏感でエコロジーである。田舎の家も全て樹脂サッシになっていた。

私もかくありたいとドイツの地で誓った。

そして2019年 いよいよ2年越しのプロジェクトが着工になる。少しうれしい….いや…すごくうれしい….