猫と暮らす毎日は還暦を過ぎた私の新たな喜びになっている。
【猫の病院すとう】を設計・施工したのは3年ほど前のことだったか…..日本には猫専門病院が全くない。クライアントの須藤先生はいつもニコニコしている優しい人間で商売やお金の嗅覚は皆無であり、その純粋さが猫の親たちからは人気であると確信する。
手術室・レントゲン室の鉛による遮断、隔離室・入院室・ホテルに使われるステンレスのゲージやドア….これらを全て我が巴座ホームアンドピクチャー株式会社の業者の特注で竣工できた。猫の看板や猫型の照明器具や猫型の建具を手掛けていながら私はまったく猫に興味がないので普通に仕事としてこなしていた。
コロナになり世界街歩きができなったある日のこと、妻が猫を飼いたいと言い出したのだ….『すとう先生もついてるし猫飼っても安心だよパパ』とまったく猫に興味がない私に毎晩猫の写真を見せるのである。『見るだけ 見るだけ』と、カインズホームのペット館も何件も行った。
猫の値段はことのほか高額だった。私の欲しいギターよりも高いのだ….妻もあきらめモードになった昨年の8月の夕刻に近所のお世辞にも綺麗とは言えないホームセンターのペットコーナーに私と目があった可愛い子猫がいた。『この子可愛い。飼おう。よし買うよ!』というと妻は『え!』とかなり驚いたが私の性格を理解しているので、すみやかに手続きに入った。私は店の子に「猫ちゃんに必要なもの全てください」と言い、子猫と共に帰路についた。
子猫はブリティッシュ・ショートヘアの男の子で八割れで美しい顔で名前を杉本・ブリリアント・オスカルと名付けブリちゃんと呼んでいる。この5月に私は61歳になり、ブリちゃんは1歳になった。
私と妻が帰宅が遅いこともあるのでブリちゃんにお友達を与えることになり、ブリティッシュ・ショートヘアの女の子がやってきた。杉本イブリン・アントワネットという名前でイブちゃんと呼ばれているが避妊手術後に太りだし最近ではキング・コングと呼ばれている。
ブリは去勢手術。イブは避妊手術。そう二匹は大人になった。
猫たちと旅をするためにキャンピングカーを購入した。これは妻の発案だった。
猫と泊まれる旅館やホテルは以外にも少ない。犬はドッグランもあるし、宿泊可能なホテルもたくさんある。
猫のホテルがないなら車中泊を快適にできるキャンピングカーを購入したいと思うのは愛猫家なら当然の流れだった….
2月1日に納車になったキャラバンのキャンピングカー フジカーズジャパンのFOCSは1000キロでお役御免になった。3月末には奈良のキャンパーアシストのJOCTがやってきた。
JOCTは動く家である。家庭用エアコン、オーブンレンジ、テレビ(YouTubeやネフリが観れる)、冷凍冷蔵庫付き。シンクは片付けが面倒なので未使用にしている。キャンプ場も行っていない。パーキングエリア、RVパーク、道の駅で車中泊をして珈琲や軽食で充分に楽しんでいる。トイレも猫砂方式で水を使用しない方法だが匂いも音もなく快適である。コロナがあけたら北海道や関西、九州、四国など行ってみたい。
そして我が家の猫が三匹になった。名前は杉本トラファルガー・フィンといいトラちゃんと呼んでいる。
次はベージュのアメリカン・ショートヘアの女の子が欲しいかな…猫の名前はイギリス名とフランス名を混ぜているが猫の病院すとうの診察券やお薬の袋に杉本イブリン・アントワネットや杉本ブリリアント・オスカルと記入されているのは違和感があり笑ってしまう。
しかしである….猫はこんなにも可愛いものかと妻といつも話している。清潔で散歩もしなくて良い。広い自宅を開放しているので猫たちは上に下に走り回っている。寿命は13年から20年らしいが別れはつらいだろうな….
猫たちと北海道から九州まで旅をするつもりだ。RVパークやキャンプ場に前もって予約するつもりはない。電気は巨大なバッテリーを掲載している。次はシャワールーム付きの発電システムがさらに凄い大きいキャンピングカーを購入すべく目標が出来た。
夫婦と猫3匹の旅はこれからが本番だ。ワクワクするニャー….
私は猫たちを溺愛している。孫にも買わなかったキャンピングカーを猫たちには買った。
孫と猫がどちらが可愛いか?それは即答である『猫に決まっている!』
まさかの猫の親バカライフをエンジョイすることにする。
【猫とキャンピングカー】 完